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有田焼と波佐見焼の違いとは?歴史やおすすめ窯元もご紹介!

よみもの

有田焼と波佐見焼の違いとはいったい何なんだろう?同じじゃないの?そういった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

場所的にもそう離れていない2つの焼き物の里で作られる日本の伝統工芸品「有田焼」「波佐見焼」

今回はその違いや特徴をまとめてみました。

また、有田焼と波佐見焼の魅力をもっと多くの方に知っていただきたいので、おしゃれなおすすめ窯元や魅力についてご紹介していきたいと思います。

有田焼と波佐見焼の違いは何?

それぞれの特徴と魅力

そう遠くない地域にあるやきものの里で作られる有田焼と波佐見焼。

いづれも透き通るような白磁の美しさと呉須による絵付けが共通の特徴ですが、その二つの大きな違いは「用途」です。

昔、有田焼は殿様への「献上品」として贈られていたことに対し、波佐見焼は高級品であった有田焼を「日用食器」として生産しました。

現代ではどちらも普段遣いから特別な日の贈り物やプレゼントなどの様々な用途で用いられ、

時代に合わせてデザインも変化し、多くの人に愛され続けています。

有田焼と波佐見焼の違いは「用途」であることをお伝えしましたが、

用途の違いが現代でもそれぞれの特色や魅力として残っています。

有田焼の特徴と魅力

佐賀県有田町とその周辺で製造される有田焼は、染付の藍色にに赤・金・黄・緑の赤絵の華やかなデザインが特徴です。かつては「献上品」として使われていた歴史があり、洗練されたデザインは海外の王侯貴族たちも魅了しました。

デザインだけでなく、主に熊本県の天草地方で採掘された陶石を用いることにより、薄いけれど軽くて耐久性がある焼き物となっています。

有田焼の伝統的なデザイン(様式)としては、柿右衛門様式の温かみを感じる乳白色に地肌に余白を生かして描かれる日本画風。

鍋島様式の青みが美しい地肌(青磁)に一筆一筆におろそかにしない精密な絵付けによる紋様。

古伊万里様式(金襴手)と呼ばれる金彩で紋様を表し、藍色×金、もしくは赤の組み合わせが基本で余白を埋め尽くすほどに描かれた華やかなデザインが有田焼の代表的なデザインと言われています。

波佐見焼の特徴と魅力

長崎県東彼杵町で製造される波佐見焼は庶民向けに「日常使い」として生産されていたことからコストを抑えたシンプルかつスタイリッシュなデザインが現代では特徴と魅力のひとつとなっています。
大量生産を得意としており、有名な産地の焼き物としてはリーズナブルな価格帯で日常使いしやすいのも魅力的です。
また、幅広い層に親しまれる波佐見焼ならではの代表作がごはんやおかず、汁物、お酒を入れる「くらわんか碗」と呼ばれるお茶碗であり、その特徴としては高台が高く厚みがあるため、熱を通しにくく使いやすいところが魅力のうつわです。

有田焼と波佐見焼の歴史

有田焼と波佐見焼の歴史は古く、さかのぼること今から400年以上前に朝鮮陶工である李参平(リサンペイ)と李祐慶(リユウケイ)によって始まったと言われています。

豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に連れて来られた李参平が磁器の原料として使われる「陶石」を有田町の泉山で発見し、作られたものが現代の有田焼。

そして、同時期に李祐慶が波佐見で磁器の生産を行ったものが後の「波佐見焼」です。

現代では多くの方に名が知られている「有田焼」と「波佐見焼」ですが、

江戸時代頃までは有田や波佐見で焼かれた陶磁器を伊万里港から輸出していたことから、「伊万里焼」 と呼ばれていました。

伊万里焼が「有田焼」と呼ばれるようになったのは、それからさらに月日がたった明治時代以降の事でした。

2000年代に産地偽造問題により産地を明確にしないといけなくなるまでは、波佐見焼も有田焼とされていました。 そこから波佐見焼としての歴史がスタートし、有田焼も波佐見焼も時代に合わせて変化し、現代でも多くの人を魅了する焼物をお届けしています。

有田焼と波佐見焼のおすすめ窯元

魅力的なやきものを多く輩出する有田焼と波佐見焼。

現在も数百以上の窯元がありますが、その中でもおすすめの有田と波佐見の窯元をピックアップしてみました。

有田焼のおすすめ人気窯元一覧

品や伝統を大切にしつつ、時代の変化とともに進化し続ける有田焼。

そんな有田焼でもとくに細やかなデザイン性と色彩の豊かさなどが特徴的であるおすすめの窯元をピックアップしました。

やま平窯

やま平窯で作られるやきものは「食」を大切にする全ての人へ「楽しみ」を提供してくれる商品展開をしています。
使いやすさはもちろん、料理をより引き立たせてくれる美しい器、盛り付ける人も楽しくなるようなそんな器が魅力的です。 その中でも、泡シリーズは、キラキラ光る水面のような表情を魅せてくれる大変人気のシリーズになります。驚きと感動を与えてくれる独自のデザイン性が他とはちょっと違った魅力を感じさせてくれる窯元です。

福珠窯

福珠窯独自の呉須により再現されたしっとりとした釉肌と柔らかな染付。トレンドを取り入れつつも伝統的な染付によるデザインは見ている人を魅了します。 伝統ある有田焼の気品と時が経っても愛用し続けられるデザイン性は学び続ける福珠窯の特色ではないかと思います。

李荘窯

「心を動かすモノ作り」を念頭に作られている李荘窯の商品は、心に響く美しいものがあります。

最新のコンピュータ技術を用いて、シンプルだけど細かい美しいデザイン性、独自性のある形状を生み出し、国内外の料理人からも人気の高い窯元です。

波佐見焼のおすすめ人気窯元一覧

幅広い層の方に慣れ親しまれてきた波佐見焼。

シンプルでスタイリッシュだけど、どこか親しみやすい波佐見焼の魅力満載のおしゃれなおすすめ窯元をピックアップしてみました。

光春窯

光春窯の魅力はさまざまな釉薬の開発に取り組んでいるからこそ再現できる繊細な色表現です。

シンプルで飽きのこないデザインと、多彩なカラーバリエーションで気に入る商品が見つかるかと思います。 自己主張しすぎず、各家庭やお店の雰囲気にそっと寄り添ってくれるようなふんわりした優しいやきものです。

利左エ門窯

利左エ門窯は「磁器」の産地で有田・波佐見焼では珍しい土物と呼ばれる「陶器」の生産を得意としており、透明感があってつるんとした磁器とは違い

ぽてっとした土物独特の温もりある雰囲気が特徴です。

波佐見焼は分業制で工程ごと専門の業者が携わって生産されていますが、利左エ門窯は生地づくりから焼成まで一貫した生産を行っているのも特徴です。

お皿やマグカップもちょっと手作り感がある感じが多くの人を惹きつけます。あたたかな雰囲気で現代の生活に馴染むデザインの食器をお探しの方におすすめです。

一真窯

一真窯の魅力は磁器をかんなで削る特徴的な手彫りです。

絵付けによるおしゃれさではなく、手彫りだからこそ再現できるデザインは思わず手に取りたくような魅力があります。

かんなも30種類以上あり、デザインに合わせて特殊なかんなを使い分け、彫りの薄さや力の入れ方、掘るスピードまでこだわられており、職人の技を感じます。

有田焼と波佐見焼のお気に入りをみつけよう!

今回は有田焼と波佐見焼の違いについてご紹介しました。波佐見焼も有田焼も2000年代以降まで「有田焼」として共に歩んできたことがわかりましたね。

とはいっても全く同じものかと言われるとそうではなく、波佐見で生産されていた陶磁器は多くの人に親しまれていたこともあり、現代でも焼き物としては比較的リーズナブルな価格帯で提供されていて、有田焼に関しては、献上品として作られていたこともあったため、現在も伝統や品を大事にしているのが特色として残っているということをお伝えしましたね。

有田と波佐見地域は異なりますが、窯元ごとにいろんな工夫やこだわりがあり、現代でもそしてこれからも多くの方に愛され続けていくこととと思います。

きっと今読んでいただいているあなたにもお気に入りの1枚が見つかるのではないかと思います。

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