基本用語集
with style shop / YAMACHUで取り扱う食器は、有田焼や伊万里焼、波佐見焼の窯元の職人の匠の技が光る器を取り扱っています。
当店で扱う”やきもの”、「陶磁器」ですが、この陶器と磁器の違いについて簡単な表にまとめてみました。
項目 | 陶器 | 磁器 |
---|---|---|
主な材料 | 粘土(陶土) | 石(長石、陶石) |
焼成温度 | 800~1200℃ | 1200~1400℃ |
特徴 | 厚みがあり、温かみのある質感 | 薄くて硬く、白くて透明感がある |
吸水性 | あり | なし |
重さ | 比較的重い | 軽い |
音 | 低い音がする | 高い澄んだ音がする |
さらに、半磁器とよばれる陶器と磁器の材料である陶土と石を混ぜることで、陶器と磁器の中間の特性を持つものもあります。
今回は、そんな器の色を決める釉薬や、様々な表現技法についてご紹介いたします。
釉薬(うわぐすり)
釉薬(うわぐすり)はガラス質の成分で器の表面を覆い、光沢や色彩を与えてくれます。
高温の窯で焼成することで、硬化していきます。釉薬の主な役割は、デザイン性はもちろん、強度の向上や防汚効果があります。
釉薬に含まれる成分によって、ツヤのある質感やざらっとしたマットな質感、細かな色味の表現も可能にしてくれます。
青磁
透明感のある美しい青緑色。釉薬に含まれる僅かな鉄粉が高温で焼成される過程で還元されることで美しい色合いを表現しています。
マット釉
光沢を抑えたツヤの無い質感が特徴です。現代の食卓にマッチするモダンな印象を与えてくれます。
結晶釉
釉薬に含まれる亜鉛の成分が、高温で焼成し、冷やしていく過程の中で結晶化しする反応を生かしています。結晶の大きさや模様の出方はランダムで、同じものは一つとしてない唯一無二の作品になります。
窯変釉
窯の中での温度や炎の当たり方などの窯の内部の細かい条件によっておこる複雑な色合いの変化が特徴です。作品ごとに異なる表情を見せてくれる奥深さがあります。
技法
染付
染付は、白地に呉須と呼ばれるコバルトを原料とした顔料で描かれる文様を描いたもの。釉薬をかける前の素焼き生地の上に、描くため「下絵」とも呼ばれます。
上絵(色絵)
上絵とは、一度本焼成を行った器に、赤や黄色、金彩などの絵具で釉薬の上から絵柄を描くこと。染付が釉薬の下に絵柄があるのに対し、上絵は釉薬の上に描かれるので上絵と呼ばれています。
また、染付と上絵を組み合わせたものは「染錦(そめにしき)」とも呼ばれます。
飛び鉋
飛び鉋(かんな)は、ろくろで回転させながら鉋を素焼きする前の生地の表面に当てて、リズミカルな削り模様をつけたものをいいます。
掛け分け
ひとつの器に、異なる色の釉薬を使い分けることを言います。他の釉薬と重ならないよう、あらかじめマスキングや撥水剤を塗って、丁寧に色分けをしています。作品によっては、異なる釉薬同士を重ねて、新しい色の変化を狙うこともあります。
ブラスト
釉薬のかかったツヤのある表面を、細かな粒子で研磨し、マット加工しています。光沢のないサラっとした質感はモダンな印象に仕上げてくれます。
まとめ
400年の歴史を誇る有田焼は、その長い歴史を持つ職人の技術を現代の生活にも合うデザインに落とし込んだ食器を作っています。今回は色や質感を司る釉薬、さらにデザインに奥深さを与えてくれる表現技法を紹介いたしました。
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